大家です。来春、私の長男が結婚します。そこで現在賃貸している借家を明け渡してもらいたいのですが、入居しているのは先代からの借家人で、そこの息子と私は同級生で幼なじみでもあります。 このような事情もあり、なるべく円満に明け渡しをお願いしたいのですが、何かよい方法はないでしょうか?

Date2013.3.03 Category

 法的な制度としては、このような問題を解決するために「調停制度」というものがあります。これは、普通の裁判のように対立する当事者の間で主張の正否を決めて解決するのではなく、お互いの意見を話し合いにより調整し、解決を図ろうとするものです。  
具体的には知識や経験豊富な第三者、一般的には裁判官である調停主任と調停委員2名以上で構成された調停委員会で、当事者を斡旋して条理にかない実状に即した解決を図ろうとする制度です。   当事者だけの話し合いでは、どうしても感情的になって自分の意見を冷静に相手方に伝えることができなかったり、相手方が冷静に聞いてくれなかったりして紛糾することがありますが、そのようなときは、調停委員会が間を取り持ち問題を整理して話を進めてくれます。   
また、訴訟では申し立てた側の意見が正しいかどうかの判断だけですが、調停は相互の意見を出し合いある点では譲歩し、またある点では譲歩を求めるなどして解決内容を自由に決めることができます。  調停の申し立ては相手方の住所地を管轄する簡易裁判所となっておりますので、詳しくはそちらでお尋ね下さい。

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