その他

現在大家さんと敷金の返還額で争いがあります。「少額訴訟」を検討しているのですが、具体的な内容について教えて下さい。

「少額訴訟」制度というのは、60万円(平成16年4月1日より30万円から60万円に改正)以下の金銭の争いであれば、相談者のご指摘のように原則として1回の審理で判決が下され、判決は原則として控訴はできません。不服がある場合は異議申し立てができます。   

具体的に説明すると、たとえば、入居者が敷金を返してくれない家主に対して敷金返還を求める場合、
1. 原告(この場合は入居者)は、簡易裁判所に備え付けられている「訴状」に必要事項を記入し、賃貸借契約書等関係証拠書類を添付して提出する。
2. 裁判所は審理の項目を決定、被告(この場合は家主)に訴状の副本、期日呼び出し状を通知する。
3. 被告は訴状に対する答弁書を裁判所に提出する。
4. 双方の書類を受理した後、簡易裁判所において原告、被告出席で審理が行われ、その場で判決または和解案が出され結審する。
という仕組みになっています。   
この期間はおよそ6週間で、費用としては弁護士等使わなければ、訴状作成による印紙代と郵便料金等で足りるのではないでしょうか。

家主です。所有しているアパートの媒介(仲介)を依頼した不動産屋さんに、前に媒介をしてもらった賃貸契約の更新手続を依頼しましたが、手数料として賃料の1か月分を請求されました、払わなければならないでしょうか。

更新業務は、宅建業法の適用はありませんので、手数料の制限はありません。委託者(あなた)と受託者(不動産業者)との委託契約で取り決めた報酬を支払うことになります。   報酬について何も決めてなければ、金額はその業務の難易度・作業量等を考慮しながら話し合って決めることになります。

賃貸アパートに娘と2人で住んでいます。現在、契約者名義は、娘名義となっていますが、私名義に変更すれば、現在勤めている会社から住宅手当が支給されることが分かったので、管理会社に、名義変更を申し込みました。管理会社からは「名義変更するには、手数料として3万5千円かかる」と言われましたが、契約当初から私が同居していることは貸主も了解しており、名義を変更するだけなのに、こんなに高額な金額を請求するのは不当な気がしますが、どうでしょうか。

本件のような手数料の額は、契約当事者の合意によって決まるものですから、任意に減額交渉をすることは可能ですが、交渉に当たっては、借主名義の変更は、法律上「借主としての地位の譲渡」に当たるということに留意する必要があります。   民法では、賃借人が第三者に賃借権を譲渡する場合には、賃貸人の承諾が必要とされています(612条1項)が、賃貸人には、この地位譲渡を当然に承諾しなければならない義務はありません。つまり、名義変更(借主としての地位の譲渡)を認めるかどうかの判断は貸主の意思に委ねられていることになり、名義変更について手数料がかかることも一概に不当とはいえません。貸主とよく話し合ってください。

今のマンションに十数年住んでいますが、同じタイプの部屋に後から入居した人より割高の家賃を支払っている状況です。家賃の変更は請求できるのでしょうか?また、交渉がまとまらない場合、何か良い手続きや方法はありますか

入居時の家賃は世間相場により上下するのが普通です。既に入居していた方の家賃は、上がるにしても下がるにしても変化が穏やかなことが多く、このような事態もおこりがちです。借主や大家さんは、①固定資産税等の負担の増減、②土地建物の価格の上昇・低下その他の経済事情の変動、③近傍同種の建物賃料との比較等により、家賃の額が不相当になったときには、相手方に対して、家賃の減額または増額を請求することができます。大家さんとの話がまとまらない場合には、調停を申し立てることになります。調停でも話がつかなければ、訴訟を起こすことになります。  

賃借人が入居6か月後から何の連絡もなく長期不在となり家賃が不払となりました。部屋には古いたんすやダンボールなどが残されたままになっています。室内の整理や、次の賃借人の募集、不在者に対する契約解除等どのような点に注意して対処したらいいのでしょうか。

貸主や、管理業者が勝手に残置物を処分するなどの行為は、認められていません(自力救済行為の禁止)。まずは連帯保証人等に状況を説明し、滞納家賃の支払いや室内の整理を伝えるべきと思えます。そうでなければ面倒であっても法的手続により処理することになります。借主に対し契約の解除および明渡しとともに、滞納賃料支払の判決を求める訴えを提起し、その判決に基づいて、残置動産の差押競売をすることにより処分します。借主の所在がわからない場合は、公示送達の手続により行いますが、契約解除の意思表示を訴状に記載すると、裁判所の手で公示送達されたことになります(民事訴訟法113条)。

 

 

 

 

私が借りているアパートの家賃を3月分滞納したら、大家さんが怒って、私の不在時に家財道具をアパートの前に出し、鍵を交換して、私が部屋に入れなくなるようにしました。今の鍵を壊して自分の部屋に戻ってもいいでしょうか。

自力救済(自分の力で権利の行使を図ること)は、よほど特別な事情がある場合を除いては禁止されており、大家さんの行為は許されるものではありません。だからといって、鍵を壊して部屋に戻ることも認められません。   賃貸借契約は、貸主と借主の信頼関係によって成り立っているものです。滞納分の支払いについて誠意を持って話し合い、鍵は直ちに開けてもらってください。

私がアパートの家賃を滞納していることを、管理業者が私の断りなしに勤務先の上司に告げました。そのことで、私の会社内での立場が悪くなり退職せざるを得なくなってしまいました。この業者の行為は個人情報保護法違反であるとして、損害賠償請求ができますか。

個人情報保護法は、個人情報を第三者に提供する場合、原則として本人の合意が必要であると規定しています(オプトアウトの措置を講じている場合は、本人の同意はいりません)。個人情報取扱事業者が個人情報保護法に違反したときは、一定の罰則を受けることになります。また、民法上、不法行為責任を問える(損害賠償請求できる)可能性もありますが、具体的には弁護士等の法律の専門家に相談してください。   なお、勤務先の上司が、あなたの連帯保証人であるなどの特別な事情があるときには、管理業者が滞納について告げたことが、直ちに法令違反とはいえない場合もあります。

入居してから1か月が経ちますが、実は自分が今借りている部屋は、3年前に前の入居者が自殺した部屋らしいと聞きました。気持ちが悪いので出たいと思いますが、払った礼金や引越し代くらいは大家さんから出してもらうことができるでしょうか。

大家さんや媒介(仲介)業者に、まず事実を確認してください。もし事実であれば、入居の意思決定に重要な影響を及ぼす事項が説明されず、いわゆる心理的瑕疵の存在を知らずに入居してしまったのですから、大家さんや媒介業者に対する責任追求は可能でしょう。

賃貸住宅に入居するので、連帯保証人を立てましたが、家賃保証にも加入するように言われ、保証会社に保証料を支払いました。不当ではないのでしょうか。

賃貸借契約において借主が家賃を滞納した場合など、その家賃の支払義務等借主の債務を連帯して負担するため、連帯保証人を立てることが行われています。ご質問ではさらに、保証会社との保証契約を要請されたとのことですが、そのこと自体が不当であるとは言えないと思います。   最近ではなかなか連帯保証人を立てることが難しく、これに代えて保証契約を結ぶ例もあります。貸主としては重ねて家賃保証等を確実にしようとする手法かもしれませんが、もう一度保証契約の必要性について貸主や媒介業者とよく話し、保証会社にも説明を聞いて保証人との違いなどを再確認されてはいかがでしょうか。その上で金額も含め納得ができなければ、保証契約の解約も考えられます。ただし、その場合は賃貸借契約自体も不成立に終わることも予想されますのでよく話し合ってください。

賃貸借契約の連帯保証人になってほしいと頼まれましたが、賃貸借契約の連帯保証人の義務はどこまでなのでしょうか。

連帯保証人は賃借人の債務の履行を保証することになりますので、賃借人が賃貸人に債務の履行をしない場合に賃借人に代わってその債務を履行しなければならない義務を負います。賃借人の負っている債務は①賃料の支払、②賃貸借契約が終了した場合の原状回復費用の支払、③賃貸借契約が終了した場合の明渡し不履行の損害金の支払、④目的物(家・部屋)を損壊した場合の補修費用の支払等があります。   なお、「連帯保証」は普通の保証と違い、催告の抗弁権や検索の抗弁権はなく、債権者から請求があれば、直ちに弁済の責任を負うことになります。連帯保証人の義務を十分に確認したうえで保証契約を結んでください。

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