入居中のトラブル(設備・隣人関係)について

衛星放送を受信するため、バルコニーの手すりにパラボラアンテナを設置しています。すると先日管理組合の方がみえて「共同アンテナを設置するので、個人のアンテナは撤去して下さい」と一方的に私に通告してきました。 私のパラボラアンテナは通常より小さい方でネジだけで留めており穴などはあけておりません。また、共同受信よりも個別受信の方が画像が鮮明と聞いておりますので取り外したくないのです。 私の要求はバルコニーの通常の用法として許される範囲ではないかと思いますがいかがでしょうか?

マンションのバルコニーは本来共用部分なのですが、通常は居住するスペースの専有部分と一体となっており、建物部分の所有者等に専用使用権が認められています。   こういったことから、居住者がバルコニーに様々なものを置いたり、設置することにより、管理組合とトラブルになるようです。そこで問題となるのが今回のパラボラアンテナの設置がバルコニーの使用方法で、通常の用法の範囲内といえるかどうかということです。

実はこの件に関しては判例が有り、要約すると次のように判示しています。
1. 共同パラボラアンテナが設置されれば、設置日以降衛星放送の受信が可能となること。
2. バルコニーは共用部分であり設置者はただ専用使用を許されているに過ぎないこと。
3. テレビ受信向上委員会発行「マンションでの衛星放送受信の手引き」にもアンテナの設置には「管理者の承諾が必要」と明記されていること。
などから共同アンテナが設置されて以後は「バルコニーとしての通常の用法」とは言えなくなる。

 以上のことから、ご質問の要望は難しいでしょう。

アパートに住んでいます。異常に大きな音でテレビやステレオを聞く隣人がいます。 注意しても聞いてくれないので、出たいと思いますが、払った礼金や引越し代くらいは大家さんから出してもらうことができるでしょうか。

騒音の問題は明確な基準がなく、解決が難しいのですが、大家さんには入居者に対して良好な環境の賃貸物件を提供する義務がありますから、そのような行為が何度も繰り返される場合には、まず管理会社を通すなどで、大家さんに相談してみてください。大家さんが放置している場合には、契約を解除し損害賠償を請求できる余地があると考えられます。

入居してから1か月が経ちますが、実は自分が今借りている部屋は、3年前に前の入居者が自殺した部屋らしいと聞きました。気持ちが悪いので出たいと思いますが、払った礼金や引越し代くらいは大家さんから出してもらうことができるでしょうか。

大家さんや媒介(仲介)業者に、まず事実を確認してください。もし事実であれば、入居の意思決定に重要な影響を及ぼす事項が説明されず、いわゆる心理的瑕疵の存在を知らずに入居してしまったのですから、大家さんや媒介業者に対する責任追求は可能でしょう。

アパートを借りて住んでいますが、結露がひどくて困っています。たんすや衣類がカビで汚れてしまいました。 建物に原因があると思うのですが、どうしたらよいでしょうか。

結露の原因の1つに換気不足があります。結露を予防するためには、
1.換気口をあけ台所換気扇をまわす
2.窓ガラスの水滴をこまめにふき取る
3.壁と家具の間をできるだけあける
4.やかん・加湿器等の使用を控える
等の対応が必要です。これらをしっかりやっていても結露がひどい場合には、建物の断熱性能等に問題がある場合も考えられるので大家さんに相談してみてください。

20日前に、賃貸マンションの3Fの部屋を借りる契約をしました。契約時は、1F、2Fの店舗は洋品店でしたが、昨日行ってみると、両方とも2か月後に飲食店になるとビラが張ってありました。私は下に飲食店があるようなマンションには住みたくないと思っていたし、そのことは媒介(仲介)の不動産屋さんにも話をしました。契約をキャンセルして支払ったお金を全部返してもらいたいのですが。また、今のアパートの入居期限が切れても行くところがなかったら、ホテルの宿泊費などを不動産屋さんに出してもらいたいのですが、できるでしょうか。

 1・2階に将来どのような店舗が入るかはわかりませんし、特段の事情がない限り、賃借人がそれに制限を加えることはできません。騒音等がひどくて住めないなどの通常の生活ができないような状況でないと契約の解除までは認められないと思われます。しかし、飲食店が出店することを媒介業者が知っていたのに告げなかったのであれば、媒介業者の説明義務違反を問える可能性があります。大家さんに環境悪化等を理由に契約の解除、家賃の減額等について交渉をしてみてはどうでしょうか。

住んでいるアパートが空き巣に入られ、窓ガラスを壊されました。鍵をちゃんとかけていたのですが、窓ガラスの修理代は賃借人である私の負担になるのでしょうか。

貸主には、建物の使用及び収益に必要な修繕をする義務があります(民法606条1項)。したがって、借主が自らの過失で窓ガラスを壊したなどといった特段の事情がない限り、賃貸人に窓ガラスを修繕する義務があります。   台風などで、窓ガラスが割れた場合も同様に考えます。ただし、窓に雨戸があるのに閉めておかなかったことでガラスが割れたような場合は、管理義務違反があるとして借主の負担となることもあります。

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